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今日の伝言板



この度のコロナウイルスについて思うこと その2

2020年03月06日

この度のコロナウイルスの拡がり方について2002年に発生したSARSの時を思い起こしました。1995年に発生した神戸震災に続いての大きな出来事で、当時勤務していた神戸の市民病院もその対策に追われていたように記憶しています。
私はウイルスについては全くの素人ですが、関係するいろんな本を読んでいくと、人間の抵抗でいったんは駆逐されたように見えるが決して死滅したわけではなくて地球上の片隅森林とか海底とか南極とかにひっそりと生き続ける、そのうちにも静かに進化を続けて再び時期が来れば躍り出てくるというようなことを書いていましたね。
昔、アメリカ映画だったと思いますが、個人が飼っていた子ザルからウイルスが蔓延して大きな町全体に蔓延したが、対応することができずこのままでは他の都市にまで拡がりを見せる勢いだったので、それを憂慮した政府が軍に命じてその町全体を爆弾で消滅させようとしたが、
ダスチン・ホフマン?演ずる医学者がそれを阻止してその妻と一緒にワクチンを開発してその危機を救った。めでたしめでたしというような物語があったのを記憶してます。
さてそのワクチンなんですが、この前医療関係者とこの度のコロナウイルスについて話をしていたら、SARSが収まって今年で17年ほどなるが
SARSのワクチンができたという話は耳に入っていないと言っていた、でこの度ニュースではワクチンを開発するのに18ヶ月ほどかかると言っていたがSARSでできていないのに今回のウイルスでも本当にできるのかなと疑問に思う。
さてこの前「26~27度でウイルスは死ぬ」と出てましたがこれに対して大先生は、「これはデマだこんなんで死ぬわけがない」と反論してましたが、実際わたしもそう思いますが、残念なのはその大先生は否定はするがその代わりに、こうすればいいとかこんな方法があるというようなことを言ってくれたのかな?今は医療界全体が混乱しているから仕方がないかもね。
さてさて、私が言いたいのは漢方の世界には風邪やインフルエンザの初期症状に対して発汗療法というのがあります。
風邪もインフルエンザもどちらもウイルスなんですが、これに対して発汗療法というのを使います。
体がゾクッと着て寒気を感じるとか、項がうすら寒いとか感じだしたら間を置かずにすぐに発汗療法をする。
こんな時によく使うのが葛根湯なんですが、熱いお湯に葛根湯エキス剤を入れるか葛根湯の煎じ薬を熱くしてフーフーしながら飲む、
第一回目はそれほどではないが体の中には温かいものを感じてくる、約二時間ほどたってから再び同じものを飲む、この時点で汗ばんでくる、それからまた二時間ほどたった時に三度熱い葛根湯を飲むとドバっと汗が出てくる。下着を交換して温かくしていると体がすっきりとしてくる、その間冷たいものを飲まずに熱いおかゆとかうどんなどを食べて体を温めるようにする。これで8割くらい風邪が飛んでいく。
すなわち、風邪やインフルエンザのウイルスに打ち勝つだけの抵抗力ができてくる。これが発汗療法といわれるものです。
しかし、今回のCOVID-19といわれるウイルスはもっと強いウイルスと思うが、医療界でもこれといった対抗手段が見いだせない状態が続く中で、私たち個人も何もせずただ恐れてうろたえるばかりではなくて、少しでも免疫力を高め抵抗力をつける手段を講じてほしく思います。
体の中から温めるものとして、生姜エキス、乾姜エキス、板藍根エキス、葛湯、葛根湯、麻黄湯などがあります。ただし発汗作用が強いので脱水症状には気を付けて、発汗の後は温かい湯などを補給してください。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 00:15Comments(0)最近思うこと

漢方薬にはこんな副作用もある

2020年02月15日




新薬で副作用と言われれば体にとってはよくない作用を意味している場合がほとんどで主作用から副作用を差し引いても主作用が勝っているのかな、というような薬が多いのではないかと思っています。
しかし、漢方薬にはありがたい副作用もたくさんありますので、この度煎じ薬を飲まれているお客様から頂いたうれしい副作用の例を2例ほどご紹介いたします。

1例:ご高齢の女性の方からの報告ですが、この方は肺マック症で昨年ご来店され、この度のレントゲン撮影では、きれいな映像になっている   といわれ大変喜ばれました。さらに糖尿病のHbA1Cの数値も6以下になっていたと知らされて、それまでずっと気になっていた糖尿病の   数値もよくなっていたと、これまた大変喜ばれました。(私には糖尿病のことは知らされていなかったのですが)

2例:中年男性の方ですが、糖尿病と診断され糖尿病薬を処方されたのですが、飲み始めて体調が悪くなり、煎じ薬を飲まれるようになりました。約2か月飲まれての検査で血糖値やHbA1Cの値も下がり始め今では正常範囲に入っています。
    さらに、同時にその他の数値(肝臓とコレステロール値)も下がり始めこれも正常範囲になってきたとの報告を受けこれも大変喜ばれま    した。

 これらのことは私から見れば至極当然のことで、糖尿病であっても肝臓病であっても基本を構成している生薬の組み合わせはあまり変わらないので全身を巡っていく間に各臓器の負担になっている状態を本来の状態に改善していくものと思われます。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 09:30Comments(0)最近思うこと

ウィルスについての考察

2020年02月09日

かってSARSが流行ってN95やウイルス対応のマスクを買い求めた時の記憶が再びよみがえってきました。
あれは2002年にやはり中国から発生し東南アジアに蔓延し医者も逃げ出したというような記事が出ていたのを覚えています。それから
2003年に入って段々と終息していったように思います。ある本によりますと、このようなウィルスや細菌はいったんは終息して姿を消しますが、死滅して存在がなくなったわけではなくて、ひそかに変異しながら力を蓄えているようで、ある時突然出現して暴れまくる。
これを繰り返すようです。世界中にはいろいろなウィルスや細菌が存在していて辺境でひっそりと存在していたのが、何かのきっかけで瞬く間に人間社会を脅かすまでに伝搬していくようで、エボラウイルスもしかりと読んだことがありました。私も以前興味があって世界中の辺境において恐れられているウィルス、細菌、寄生虫などを調べたことがあります。
 (横になりました?)これもそうなんですが、じつにいろんな感染症があって、「21世紀は病原菌との闘い」というタイトルの本さえありました。
この度のコロナウイルスについても、「ワクチンも治療法もない新型肺炎」という見出しの記事がありましたが?水爆ならいくらでも作るのにこんな小さな微生物には打ち勝てないなんて人間のもろさを見ているようです。
さて、それでは何も対抗することができなくて、ただ指をくわえてオロオロしているだけなのか?マスクに手洗い、うがいそれもまたしかりですが、もっと考えることはないのかなぁと私個人でいろいろと考えているのですが、今までにインフルエンザ予防として普段から「乾姜エキス」を飲んでこれで体の芯から温め、インフルエンザの季節が近づくころさらに「板藍根」を足して飲んでいます。
この組み合わせが功を奏しているのか今までワクチンなんぞ射たなくてもインフルエンザに罹ったことがありません。家族全員そうです。
体が温まるということがいかに大切なことかよくわかります。
この乾姜エキスはそのまま熱い湯に溶かして、また紅茶に入れたり、私は温かいミルクに入れて飲みます。なかなか美味しいです。また料理に使われている方もおられます。
過去に中国人医師(王瑞雲)がこの組み合わせを称賛した記事があります。




私もこの二つの組み合わせを信じて長年飲んできました。おそらくこのおかげでしょうか、インフルエンザや大きな風邪に罹ったことがありません。私の店ではこの乾姜エキスを飲まれているお客様は数知れず、昨年末には、膝の関節痛に悩まされていた女性の方ですがこの乾姜エキスを半年飲まれて関節の痛みが完全に取れたと言ってこられました。私もこれを聞いてびっくりしたほどでした。
で、インフルエンザウィルスへの抵抗力ができるのであればコロナウイルスに対してもできないのかな?と毎日飲み続けています。
お客様の中にもそれを期待して飲まれている方がおられます。
この度台湾順天堂製薬製の板藍根が入荷しています。なぜこれを選んだのかといいますと、日本の各メーカーは味付けをするためにいろいろ混入しているので味はおいしいけれども成分は薄いように思います。順天堂製は何も手を加えていないで原末エキスそのものですので、
成分含量は日本各メーカーの約6倍の濃度があると聞いております。ということでこの冬はこれをお勧めしています。




この乾姜エキスは体の中から温めます。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 18:00Comments(0)最近思うこと

定年退職在宅亭主と私

2019年10月05日

この夏の初めに来店された女性なんですが、昨年肺マック症で来られていた方で、肺マック症の方は約7か月ほど煎じ薬を飲まれて
肺の下部に影が見えるということを言われたようですが、菌の培養検査でマイナスという結果が出て、咳もほとんどでなくなり、煎じ薬も飲まれてはいません。
で、この度来られたのは後鼻漏がひどくて何とかしたいということでした。その前に耳鼻科に行かれたようで診断は蓄膿症でそれによる後鼻漏だということで抗生物質を投薬すると言われたのですが、それを断って漢方で治したいということで来られました。
蓄膿症という診断があったので蓄膿と後鼻漏の漢方薬を飲んでいただくことにしました。
約二か月弱飲んでいただいたのですが、後鼻漏の方は一向に良くならない、仰向けになるとズーと鼻が喉の奥まで下りてきてなかなか寝付けない、ということでした。
おかしいな、この方は肺マック症を患いよく風邪もひかれるので鼻汁はよく出るんでしょうが、それにしてもすでに症状は改善されてもよいはずなんだが!!!
と思いながら話を聞いていますと、「私ねものすごいストレスがあるんです、それも毎日なんです」と言われました。
そのことは今まで話には出ませんでしたので、どのようなことなのか聞いてみました。すると、ご主人が定年退職して家にずっといるようになってからストレスを感じ始めたんです。
今までは、時たま知り合いと食事に入ったり、行きたいと思うところへぶらりっと行ったり、買い物に行ったりとしていたんですが、
主人がずっと家にいるようになってから、外にも出られず、昼ご飯も作らんといかんし、食事が終わると主人は黙って二階へ上がってしまうし、
というようなことが毎日続いて、私もしゃべりたくないので黙々と家の中で過ごしている。というようなことを一気にしゃべり張りました。
それならと、後鼻漏よりもストレスの薬を先に飲んでもらうことにしました。
ほんまに効果あるの?????
約二か月近く経った頃電話があり、今からすぐ行きますとのこと。
来店されて開口一番、「不思議なことがあったんです、私ね主人に私の方から話しかけているんですよ、今まで私の方から話しかけたことなんてなかったのにね、それが何の違和感もなくね私の方からぺちゃくちゃしゃべっている自分を発見したんです。その時はびっくりしましたよ、
私の方から話しかけているなんて。ほんまに不思議でしたよ、それにねもう一つ嬉しいことがありましてね。
後鼻漏も楽になってきたんです。
えっ、それほんまですか?わたしもびっくり
夫婦の会話も戻り、後鼻漏も良くなりよかったですね!!!
私も嬉しくなり、二人そろって大きな笑い はっはっはっはっは・・・・・・・・。

ストレスと後鼻漏  また一つ私の研究課題が増えました。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 23:05Comments(0)最近思うこと

お客様から聞いた心筋梗塞の話

2019年07月21日

中年以降のいろいろな病気に打ち勝つための体のメンテナンスを考えて心臓の冠状動脈や脳動脈をはじめ全身の血管を強くし血液に酸素や栄養を保つべく活血化瘀剤の煎じ薬をお飲みになられている人がかなりおられますが、その中のお客様がご注文を兼ねて来店された時のお話です.
その人のお知り合いでお年は80歳を少し超えた女性の方なんですが、胸が痛むと訴えられて娘さんが病院へ連れて行くことにした。
大きな病院へ行くか近くの医院へ行くか迷った挙句近くの医院へ行くことになった。心電図を取ってその答えが「心電図には異常はない、年も年だから筋肉が痛んでいるんだろう」ということでした。 ではということで家へ連れて帰ったのだが痛みは収まらずそのうち意識がなくなってきた。急いで救急車を呼んだのだが時すでに遅かったということでした。非常に怒っておられた。
芸能人もこれで亡くなられたという報道がときどきあります。
確かに心臓病は怖い、特に心筋梗塞は勝負が早いので癌より怖い。日本では死因の第一位は心筋梗塞ということです。
私も身近にそれで亡くなった人を知っています。年齢は50過ぎで彼はよく酒を飲んでいましたが、ある朝の三時ごろ突然胸の痛みを覚え救急車で市民病院へ搬送されたのだが、朝九時には戻らぬ人となってしまった。
またこんな話もありました。この人も男性でしたが、夜中突然布団の上に立ち上がって苦しみだした。口から泡を吹いて昏倒して帰らぬ人となってしまった。皆さんの中にもそのような話を聞かれた方もおられると思います。
また、そこまではいかなくとも、狭心症や脳梗塞などで苦しんでる人もたくさんおられます。
他人事ではありませんで、私もいつ起こるかわかりません。ですからそれ用の漢方薬を飲んでいます。新薬ではそのようなものはありません。
さらには、血液をドロドロにすると言われていることをできるだけ避けるようにも努力しています。
これは、糖尿病、高血圧とも関係しています。
①ストレスを持たないでリラックスするように努める。
②食事内容を野菜中心にしてご飯は玄米食少々、たんぱく質は魚介類。
  そこらのスーパーマーケットで売られている旨いもの、飲料などは口にしない。
➂化学薬品は飲まない。   などに注意を払っています。
その上で漢方煎じ薬を飲んでいます。
総称して活血化菸薬と言いますが、血流を促進し、心筋や脳に酸素と栄養をおくるようになっています。血管も補強します。
それでかどうかわかりませんが、私は今のところ元気で毎日活動できています。また、ご夫婦でお飲みになられているお客様もたくさんおられます。
転ばぬ先の杖、まさしくその通りだと思います。私は東洋医薬を学んでいて本当に良かったとつくづく思う今日この頃です。ぜひ皆様にもお勧めしたい一薬です。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 01:00Comments(0)最近思うこと

熱中症を考える

2018年08月09日


今年も梅を10Kgほどつけました。土用干しして一個一個指でもみもみして種と果肉を離します。あと1~2か月ほど漬け込むともっと赤くなってうま味が増してきます。塩の量は昔ながらの3割塩です。それも高温で炒ったものです。こうすると臭みが取れてまろやかな塩味になります。
重しを載せて封をして熟成させます。

で本題は熱中症なんですが、最近はなぜこんなに増えてきているのか不思議で仕方ない。
この時期になるといつも思い出すことがあります。
私は中学生時代にバレーボール部に入っていて夏休みともなると毎日のように学校で練習していました。9人制だったので一人かけてもいけないので毎日通い詰めました。バレーコートとといっても屋外の砂地にあり太陽を遮るものは何一つありません。
練習した後校舎の陰に入ってよく冷えた水を飲んでひっくり返っていました。さあやろかーとキャプテンが声をかけても誰も起き上がりません。ぐたっとなったままです。
あるとき先生が「おーい水を飲むなー」と言ってからしばらくすると大きなやかんを二つ引っ提げてやって来た。みんなはてっきり氷の入った冷たい水を期待したんだが、コップに注がれたものを見て「ううぁ・・・・・」と叫んだ。塩の入った湯であった。コップに注がれたのを飲んだんだが不思議と飲める。もう一杯飲んだ。なぜか喉も癒される、そのご練習を始めても疲れなかった。先生は体のことをよく知ってたんだなあ。
ですから私は夏になっても冷たい水は飲まない。それに塩を持っていて時たまなめている。

今年からは梅の汁を利用することにした。普段あまり使い道がないのだけれどもこれに目を付けた。
私が漬けた3割塩の梅の汁10~15mlを500mlまで薄めたのを飲んでいる。塩味もちょうどよく、酸っぱさも程よく良い。またクエン酸は血液をサラサラにするそうだからもってこいの飲料となる。これと常温の麦茶を持ち歩いている。
私は日曜日になると炎天下で作業をすることが多い。雑草刈りや冬に備えての薪を作っている。
ということで、汗の出る夏には塩を補給しなければならない。血圧を気にして過度に塩を恐れて水だけとかポ○リとかジュースというのは止めた方がよいと思う。必要な時には必要なんだと思います。。
汗をなめれば塩辛い味がする決して甘い味はしない。
砂糖を補給しても何の助けにもならない。血糖値が上がるだけだ。
塩には塩なんだ。そして血液濃度を上げる。私は梅の汁を飲んでこの夏も元気に乗り切っている。
また、暑い夏を乗り切るための漢方薬も有り難い味方になります。生脈宝とか清暑益気湯などの漢方薬です。
皆さんもぜひ試してください。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 02:00Comments(0)最近思うこと

心臓病について考える

2018年03月11日


著名人が心臓病で急死されることが時々報道されます。そんな時私自身もハットして食生活を見直したり漢方薬を飲むように心掛けますが時間が経つといつの間にやら忘れてきて忙しさにかまけてしまう毎日になってきます。
しかし、考えてみますと私自身の周りにも心臓病を患って亡くなっていった人が何人かはいます。
私の父ですが心筋梗塞を数年患って肺水腫を起こして亡くなりました。さらには、知り合いが朝の3時に発作を起こして救急搬送されましたが9時には亡くなりました。
心臓発作はあっという間に勝負がつくので癌より怖いと思っています。また日本人の死因のトップとも言われており、予備群もたくさんいるということです。
ということで、最近は心臓病への相談が増えてきました。そんな折友人から相談があり最近になって不整脈がよく起こり知り合いの内科へ行ったらどぎつい色のカプセルの抗不整脈薬が処方されたので内容を調べたところ副作用も怖いので漢方薬でということでした。
漢方薬が新薬と大きく異なるところは、「未病を治す」ことにも利用できるということです。
そのような症状にならないように未然に防ごうということで、私はここに紹介する丹参という生薬に興味を持っています。
私自身この生薬についてはかなり前から研究しており、血液中に酸素を取り込む力も強いということです。
ということでこの生薬を使った薬方に力を入れています。私も妻も毎朝一包づつ飲んでいます。
さらには、これを使った薬方を飲む前と飲んだ後の脳のサーモグラフィーの写真を載せますが、
これだけ血流が増えて温度が上がれば認知症なんかにも利用できないかなあとも思います。



写真は阿部博幸、路京華 著(リヨン社)「脳と心臓の血管は丹参で蘇る」より

Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 23:55Comments(0)最近思うこと

寒い冬に高血圧の人の注意すること

2018年01月30日

中年以上になると血圧が高くなる人が多くなってきます。漢方でいうところの臓証で言いますと、腎、肝、心などに由来するものと思われます。
またこれらの複合も考えられます。
大抵の人は降圧剤を飲んでおられるようです。私のところにも漢方薬を希望される人もたくさん来られます。
ただ降圧薬だけではなくあらかじめその因を調べて、その部分の改善薬も同時に処方させていただいていますので、
血圧が安定するばかりではなく、体全体の調子も整えていきますので、その結果体調も良くなってくるので喜ばれています。
さて、この前質問がありましたので大事なことですので書かせていただきます。
質問は「最近になって(1月中旬)朝布団から出る前に、頭が熱くなっていて少し動悸のする時もあり、血圧が上がっているように思う」
「布団から出るのは寒いが、漢方薬を飲んでいるから大丈夫と思ってそのまま起きている」というような内容でありました。
以前も同じような質問があり、その時の対処法を今回もお伝えしました。
まず、漢方薬であろうが新薬であろうが、薬を飲んでいるから大丈夫だろうというような考えは絶対にやめてもらいたい。
よく聞く話に、風呂場で倒れることがありますこれをヒートショックと呼ばれていますが、脱衣室と風呂場の温度差が問題になります。従って、脱衣室もあらかじめ暖房でよく温めてから入るようにすれば、ずいぶんと防ぐことができます。

これと同じことで、布団の中は温まっているが、部屋の空気は冷えています。布団から急に出るとゾクッとします。
これは体にとっては良くない状態です。夜中にトイレに起きる場合などかなり着込んでいかねばなりません。私が子供のころには外に便所があって、冬に用を足しに行くのが恐怖でした。しばらくして家の中にトイレができたときはものすごくうれしかった記憶があります。
私も高齢になってきましたので、冬にはどのように対処しているか少し書きます。
先ず風呂に入る時には脱衣室もスティームで充分に温めておきます。そうすることによって温度差はなくなります。脱衣室を電熱か何かの方法で温めておくようにしてください。
次に寝る場合には寝室も少しエアコンで温めておきます。そして、帽子をかぶって寝ます。フリースの大きめの帽子です。
この帽子をかぶることによって、体全体が温まります。帽子をかぶるようになってから、風邪をひかなくなってきました。少々の鼻水や咳は止まってきます。特に洗髪した後はヘアードライヤーで乾かした後でも、気化熱で冷えてきます。このまま寝て部屋が冷えてきますとかなり堪えます。帽子をかぶりますとその違いがよくわかります。特に、よく咳をする、鼻水を流しているような子供さんにはその効果てきめんです。
で、私も高齢の域に入っていますのでやはり血圧や心臓が心配ですので、次のように対処して予防しています。、
①寝ている時に頭を冷やさないように帽子やタオルケットなどをかぶっています。
②布団から出るときにはリモコン操作で温風を出して部屋を暖めてから起きています。
③夜中喉が渇くような時には枕元にポットを置いて温かい湯を飲んでいます。
薬を飲んでいるから安心ではなくて、ちょっとした工夫で日常生活見直せば、大きく助かります。





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しもやけについて

2018年01月20日

最近なぜかしもやけで困っている人が多いということですが、私の目から見れば、当然のことかなあーと思います。
何故なら、若いお母さんや女性の方普段から冬でも冷たい飲み物をよく飲んでいらっしゃる、服装も体裁をかまってか、薄着の人が多い。
昔は、しっかりした下着を着ていたように思う。最近はフリースとかダウンの上着をよく着ているのを見かけるが、下着をしっかりしたものを着なければ、体温を保つことが難しい。
中国から来た女性の薬学者に聞くと、日本の女性は冬でも薄着の人が多い、そして、冷たい飲み物を冬でもよく飲んでいるのを見かける、顔色も白っぽい
おそらく、体温も低くて血虚の状態あれでは妊娠しにくいでしょうね、不妊症の講演会に来ていたのでこのようなことを言っていたのですが、ようするに
「しもやけ」も低体温で血液の流れも非常に悪い状態で症状が出てきます。
漢方薬には血液を温め循環をよくする薬方があります。過去の一例を紹介します。
重い糖尿病でインスリンをうたれていた50代の男性の方ですが、数年前に糖尿病を漢方で改善したいということで来店されました。その当時は、夏になると暑さで体力を消耗し、低血糖状態になりその都度飴を口に入れて仕事をされていました。コントロールもなかなか難しく仕事を休んでよく横になっていたそうです。この状態は今は改善されてインスリンもうたずに健康になっておられます。
で、その時の話ですが、糖尿病の人は血液の循環が非常に悪く、毎冬しもやけになる人が多い。それがすすむと足を切らなければならないような状態になってきます。現に、壊死をおこして足を切り落とした人が集団で生活している療養所があります。
この方も血豆ができるのでそれを削り取るのですが、非常に痛くてつらい思いをされていたのですが、血液を温めて流す漢方薬と赤乾姜を飲んでいただくようになってからは、冬になってもしもやけになることもなく、快適であると言われています。その方は夏でもそれを飲んでおられます。冬に備えてです。

どういうことかといいますと、冬を快適に過ごす、しもやけにならない、風邪もインフルーエンザにも打ち勝とうと思えば、夏の過ごし方が大切なのです。夏に冷えすぎてはならない。体温を保っておくと冬がしのぎやすい。
最近はこのような生活の知恵を授けてくれる人もだんだんと少なくなってくるね。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 19:00Comments(0)最近思うこと

非定型抗酸菌について

2017年09月23日


来店されるお客様の中で時々「非定型抗酸菌」と言われたが、どのような病気でどのように対処したらよいか、さらに薬についての質問などを聴かれます。
私がこの名前を知ったのは、病院時代の友人がこれに罹って相談に来たことがありました。今から7年ほど前のことです。
聞くと、咳が続くようになって、ある時痰を見たらピンク色のところがあったので、びっくりして調べたら非定型抗酸菌に罹ていることが分かった。ここで問題が起こった。この治療薬は抗結核剤と同じ物を使用するということなので、彼は考えた。
これらの薬は多分に副作用が強いので長期間飲むわけにはいかない。それで、私のところに相談に来たわけなんだ。
私も初めての名前なんで古い文献を調べた。ある漢方の薬方があって新薬が出る前は結核患者にはこれを使っていたということで、これでも結構元気になって再発もなく長生きをした者もいるということが書かれてあった。
それで友人にはその薬方の変方を考えて飲んでもらうことになった。
約8か月ほど飲んでもらった時点では、咳も収まり、痰もあまりでなくなり出てもピンク色はもちろん濁りもないということだったのでこの時点で
薬を止めることになった。それから7年時々会って談笑するが、すっかり元通りの元気な状態になっている。
しかし、続いて聞いたことであるが、知り合いの女性の母親(当時68才)がやはりこの病気にかかって、病院で出された薬を飲んでいたのだが、4か月経ったころに急に体調が悪くなり、亡くなってしまったということを聞きました。これは私の想像ですが、薬の副作用に耐えられなかったのかなあと思いましたが。
このときに初めて「非定型抗酸菌」というのを知ったのですが、それ以来、時々そのような人が相談に来られます。

では、「非定型抗酸菌」とは何なのかなあと少し調べてみました。抗酸菌には結核菌とかライ菌などがあって、それ以外のたくさんの種類の抗酸菌をまとめて非結核性抗酸菌(非定型抗酸菌)と呼ばれています。これらは土の中、水の中など一般の環境の中にいるそうです。
その中でも、人に病気を起こす非結核性抗酸菌はたくさんあれど、中でも頻度が高いのが、アヴィウム菌とイントラセルラーレ菌ということです。そして、アヴィウム・イントラセルラーレ菌の複合体をMAC菌と呼ばれています。次に多いのがカンサシー菌ということです。
*マック菌は非結核性抗酸菌症の原因菌で70~80%で薬が効きにくい、長い治療期間
*カンサシー菌は全体の15~20%で都会に多いと言われています。結核によく似ていて抗結核剤が有効とあります。
で、結核菌と違うところは、結核菌よりも弱くて、人から人には感染しない。と書かれてあります。
が、ではなんでそのような人の相談が増えてきているのか不思議です。何故なのか今世界中で研究されているそうです。
健康な中高年の人にも発症して、特に女性に多いと書かれています。私の店への相談も最初の友人以外はすべて女性です。

どのような症状が出るのか。
それに罹っていてもほとんど自覚症状がない。コンコンと咳が続き、痰も増えそのうち痰に血液が混ざってピンク色を見出す。
友人はまさにそのようでした。
病院では、胸部レントゲン、CT、喀痰検査、気管支鏡検査などをします。
MAC菌、カンサシー菌にしても治療法は抗結核剤2~3剤(SM、KM、INAH、RFP、EBなど)と抗生剤が併用されます。
私の友人はもちろん専門ですからこのような薬を何年も飲めばその副作用はどんなものかよく知っているので、漢方薬を選んだと思います。
彼も最初は漢方薬でとは思ったものの半信半疑だったのです。わたしももちろんそうでしたが、約8か月煎じ薬を飲んでその後症状が消えて現在に至っているのは事実ですから、漢方薬でも場合によればこれだけの力があるのだなあとつくづく実感させられた次第です。
余談ですが、私が病院を退職する時にある研究会で聞いたことですが、その当時で、日本で結核患者は1時間に150人の割合で発生しているということを聞きました。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 18:00Comments(0)最近思うこと