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今日の伝言板



痛みについてのその後の研究

2024年01月20日



(よくわかる黄帝内経基本としくみ)秀和システムより

この本は今から約2500年ほど前に時の皇帝と薬師との問答集ということらしい。
この内容は、「素問」・「霊枢」という内容に分けて著されているようだ。
「素問」・「霊枢」もそれぞれ研究者によるその本が出版されている。
鍼・灸を学んでいる人にとっては経絡は絶対に必要な学問であるが、その原典はここにある。
それから脈診、病気の始まり、終息のなり方、実生活における養生のやり方、
それから人の一生、細い人生の道を無事に渡り終えるための人生訓など、
男女の生長老衰(女性は7歳刻み、男性は8歳刻みで体の様子の変化が書かれている)
普段何気なく口に出している事もこの中に書かれていることが多いようだ。
読んでいくにしたがって、人の体、病気の発生、終息とその過程など実によく詳しくとらえているなと
感心する。
人の体の変化や一生を通じての人生の養生訓というような書物と考えてもよい。
貝原益軒の「養生訓」もよく似た表現をしているところがあるので彼も読んでいたと思われる。

私もおくばせながら最近この本をよく読んでいるのだが。その中で痛みについての記述がある。
痛みの出現とその意味するところ、じっくり読んで考えると今の実生活にも当てはまることが多いのに
気付く。その中に「気通じざればすなわち痛む」という文言がある。
これは何を意味しているのかな?
反対に考えれば「気通ずればすなわち痛まず」となる。
よく研究しているとその意味するところがうっすらと判ってきたような?。

最近は痛みも出る部所によっていろいろと病名が付けられている。
最近は、リウマチとか線維筋痛症とか原因のわからず痛む病気が多い。
研究者はその原因を突き止めようと研究はしているだろう。
その反面、痛み止めという新薬も多く開発されている。
ただ痛み止めを飲んで痛みを抑えたところでその原因成るものは全く分からない。
鎮痛剤、免疫抑制剤、抗炎症剤そのような新薬を与えてその場をしのいでいる、
が根本的な治療にはなっていない。
痛み止めをすぐに飲むとその原因となるそれまでの経緯が全く判らなくなってしまう。
がそれは仕方がないな。

私なりに研究しているのだが、痛みというのは組織の最終的な絶叫なのかな?
そうなるまでに何かの声を出しているのでは?と考えるようになってきた。
組織が痛みを発するまでに何かの声を出している、何かの信号を発しているのでは?
と思うようになってきた。
この信号に気づくか気づかないかでその後が大きく分かれてくるのでは?
今は、その組織が発する信号を研究している。
これが「気通じざればすなわち痛む」と大きく関わってくるのかな?
この研究は私にとって非常な興味を持っている。
この考え方は、病院勤務時代には全く思わなかったことなんだが
漢方を学んできて初めて気づき始めたことだなんだな。
研究がすすんだらまたお話ししよう。



Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 12:00Comments(0)痛みについて

11月26日の記事

2023年11月26日

心の痛みと体の痛みを克服する、すなわち人生そのものだな そういっても過言ではないだろう。
それぞれの痛みを持っている人、その両方の痛みを持っている人、人それぞれだが、
自分では解決できないほどの痛みを抱えている人も多いのも事実なんだ。

病院を退職して漢方薬を選んだのにも理由がある、漢方薬局を始めていろいろな病状の人々と接してきて、
心の痛みと体の痛みほどつらいものはないと私自身も含めてそのように感じた。
この痛みというのは人にはわからないし数値にも出ない、
しかし、他のいろいろな病気で悩まれている人もなんと多いことか、つくづく病気の辛さを実感した。

いろいろ研究してきたが、漢方には新薬のように痛み止めというようなものはない。
しかし、それなりに使うものはたくさんある。その組み合わせの妙味なんだと思う。
「気通じざればすなわち痛む」という言葉がある。二千数百年前の黄帝内経に書かれている言葉なんだ。
今やっとその意味が読めてきた。

人の体には三つの大きな要素がある。気血水の三要素である。
三つの言葉に分けているが決して独立したものではない。微妙に絡み合って体の基礎をなす。
人の体はこれのバランスにあるといっても過言ではない。それらの微妙なバランスが破れて、
人が不調を訴えるに陥った場合に痛みとしてあらわれてくる。
心の痛みになって我慢できなくなってくると安定剤に頼ろうとする、
体に痛みが来ると鎮痛剤に頼る、
実際安定剤も鎮痛剤もよく効く、しかし、どちらも根本的な解決方法ではない。化学薬品特有の
副作用が出てくる。
これらの副作用でその結果どのようになっていくか、いやと言うほどその結末を見てきた。
これでは幸せにはなれないな、ただ、薬の力を利用して逃れているだけだな。

痛みは信号なんだ、心の痛みや体の痛みは、どこかの不調を訴えている。
この痛みに耳を傾けるようにせねばならない。
そして、その原因がどこから来ているのか突き止めなければならない、
自身だけのものなのか、人からのものなのか、最近は複合的に沢山の事象が絡み合って
いるので、一人で解決しようとしてもなかなか難しいことが多い、
そこで薬に頼ろうとするのだが、やはり、根本的に良くなっていくためにはじっくりと
構えて治していかねばならない。それを化学薬品で早急にしようとするとどうしても
歪みが出てきてしまう。
私は、化学薬品を否定はしない、早急に取り除かねばならない状態の時も多分にあるので
それはそれで必要である。しかし、早急が去った後はじっくりと治していかねばならない。
その使い分けが大事である。
化学薬品をずっと飲んで痛みを抑えてきても根本的な解決にはなっていない。
何かの時に再び出てくる。
根本的な解決にはやはり、自然生薬が必要だと思う。長年の経験で確信した。
痛みの信号がなくなってこそはじめて病が治っていく。病気とはそのようなものなんだな。

私も若い頃は無理をしてきたので体の痛みに悩み、齢がいくと体の痛みと心の悩みがやってきた。
人生ってこんなものなんだろう。しかし、これに打ち勝っていかねばならないな。

「気通じざればすなわち痛む」故人は素晴らしいことを言っていたな。

いろいろな病気がある中でも、私も悩んでいる「心の痛み」と「体の痛み」、
それと「咳の辛さ」についてさらに研究を進めていこう。

[心の痛み、体の痛み」と「咳の辛さ]に悩まれている人が少しでも良くなられて、
そして、楽になられて幸せな人生を歩まれますように頑張りたいと思っています。

Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 21:30Comments(0)

狭心症と心筋梗塞を考える

2023年08月01日




最近お客様から狭心症薬について尋ねられた。
その人は狭心症になられて病院でミニトロテープと飲み薬で硝酸イソソルビドというものを処方されているということなんですが、
あまり効かないのと浮腫みが出てくるので、薬の変更を依頼したということですがいっこうに変更してくれないのは何故なんだろうと質問された。
それはおそらく変更する薬が無いのだろう。
冠状動脈の狭窄部位を一時的に拡げるのがニトログリセリン錠であったり硝酸系のものなんだ。
しかし、ジェネリック薬品はどこのメーカーにしてもあまり変わりはない。
これらの硝酸系の血管拡張剤なんだけれども、確かに狭窄している部位を拡張する作用はある、しかし、
時間が来るとまた狭窄してくる、ただ狭窄と拡張の繰り返しだけなんだ。
しかし、いろいろ心臓について研究していくと、心筋に必要なのは酸素と栄養なんだ。
充分な酸素量と栄養を心筋に送ってやらねばならない、ただ拡張するだけではその機能を果たすには不充分と思う。

さて、私の病院勤務時代にも狭心症から心筋梗塞になって亡くなっていった人を多く知っている、私の親父もそうだった。、
当時は中医薬学の勉強をしてなかったので、病院での治療では仕方ないのかなと思っていた。
しかし、漢方薬を学んでいくといろいろと別の見方があることが解ってきた。

私自身も冠状動脈のひとつに石灰が溜まっているということで、心臓カテーテルで石灰を取る手術をした経験がある。
放っておくと血液が行かなくなり心筋がやられる、狭心痛は無いので取り敢えず血液サラサラのアスピリン製剤を処方されたが、
こんな薬は怖くて飲めないなぁ~。
今解っているだけでもいろいろ副作用もあるし、ある文献によるとその内に血液がサラサラではなくてドロドロになるということだ。
ということで私は血液サラサラには田三七人参末を飲んでいる、これも血液サラサラの優れものだ。
では心臓に対してはどうしたらよいのか。何か漢方薬で良い物はないのか?
漢方薬では丹参という優れものがある。丹とは丹頂鶴の丹で赤い人参ということらしい。
これをしらべてみると、心筋に酸素を送る能力があるということが解った。
中国、台湾ではこの手の病気に必ずと言っていいほどこの生薬を使用している。
薬方名は冠心二号方という薬だ。現在狭心痛のある人は硝酸系の薬とこの漢方薬も飲まれることをお勧めします。
心臓だけではなしに脳血管にも働く優れものです。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 21:11Comments(0)最近思うこと

腎臓病・糖尿病性腎症と人工透析の間

2023年07月20日


(図はネットより拝借)
人工透析に入る人は年々増加している。
最近の傾向を見ていると慢性腎不全、糖尿病性腎症などその他の理由で人工透析に入る人が多いように思う。
以前糖尿病の研究会での話だったが、きっちりと病院で言われたとおりに食事や薬を飲んでいてもその内の70%位が人工透析に入ってしまう、と言われていたな、

血糖降下剤を始め降圧剤、抗血栓薬、造血剤、電解質バランス、血液さらさら、免疫抑制剤など数多くの新薬を駆使しているものの、ついにはしなければならないような状態になってしまうのは何故なのか?私としては非常に疑問を感じる。

さて、今から約5年ほど前に来店された高齢の女性が言われるには「後数か月から一年以内には人工透析に入る」と病院から言われたということだった。その女性のご主人も過去に人工透析になって早くに亡くなられたと言われていた、それで、人工透析だけはやりたくないとのことで
漢方生薬を希望された。それで、病院での検査資料などを見ながら漢方薬を飲んでもらうことになった。
あれからもう5年になるが二週間ごとにずっと薬を取りに来られている、体調も良く検査結果もよいとのことだ。

たくさんの化学薬品と天然生薬での漢方薬との臓器に働く作用の違いを考えさせられている。もちろんのこと、食事内容もアドバイスし守ってもらっている。ただ単にKaやNaイオンだけではなしに腎に帰経する食事での漢方的な注意がある。これは漢方独自の食事療法なのだ、これらを守って頂いて始めて腎臓が生き返る。まさに医食同源なのだ。
また、一旦は人工透析に入っている人も機能をもう一度よみがえさせるのを期待して、またそれ以上悪化させないように漢方薬を飲まれている人もおられる。
漢方生薬にはそれだけの力があるようだ。腎臓もそうだけど肝臓もまた漢方生薬の方がいいようだ。昔から肝腎要と言われるがここをしっかりさせるにはやはり天然生薬がいいように思う。長年見ていてそのように思うし、それは結果に出てくるのが何よりの証拠だと思う。
現在腎不全のひと、人工透析を言われている人もあきらめないで、いま一度漢方薬をお試し下さい。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 06:00Comments(0)あうん堂の考え方

食品、洗剤を見直す

2023年06月25日





昨年4月から805FMたんばラジオで養生論についての話をしてきました、過去に著された養生に
ついての本を私なりに解釈をして、放送してきました。
貝原益軒の養生訓をはじめマクガバン報告書、栄養と犯罪行動、低血糖症、化学物質の体内での作用、
新薬と漢方生薬の違いなどを解説してきました。
その中で共通して言えることは「食の大切さ」ということです。
今の日本では世界でも有数の加工食品の多い国です。超加工食品と言われているものも多く出回っています。
また、農薬の種類や使用量も世界一らしいです。ヨーロッパでは製造してもよいが使用禁止の農薬も
多数あるそうですが、ではその製造された農薬は何処へ行っているのか?
主に日本をはじめ開発途上国に行っているということらしいです。
また、食品添加物もその種類や使用量も世界一ということです。
そのような食品や洗剤、化粧品などがスーパーマーケットの棚にぎっしりと積み上げられています。
私は体の健康を守るという観点から少しでも自然材料を使った食品を取り入れるような生活をしています。
その中の食品や洗剤などをあうん堂薬局内で販売することにしました。
また、第一と第三土曜日には丹波産の無農薬野菜を販売する予定です。さらに、たまに五島産の
新鮮魚介類も置く予定です。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 11:00Comments(0)最近思うこと