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今日の伝言板



心臓、脳、血管を考える

2024年04月15日



心臓を考える
(図は医学書より拝借)



最近は何らかの心臓疾患を持たれている人が良く来られるようになった。
不整脈、狭心症、心筋梗塞など。それらの人はもちろん病院での治療や検査をされている人である。
薬も大体10種類くらいを飲まれている。これらの薬も毎日となるとかなり負担らしい。
私でもこれらを毎日飲むとなると大変と思うな。
それでも体の調子が良ければそれでいいのかもしれないが、余り芳しくないので別の薬を希望しても
変更してくれないとの苦情もよく聞く。
しかし、商品名はそれぞれの製薬会社が付けているので名前が変われば違っているように見えるが、
その化学名は同じ場合が多い、これらの薬は昔からほとんど変わっていない。

私の父も心臓を患って入退院を繰り返していたからよくわかっている。そして、肺水腫となって亡くなっていった。
この当時は漢方薬については無知だったので私自身救いようがなかったので残念な気持ちが残る。
私自身も父の年齢に近づいて来ているので心臓や脳血管については研究している。
それもなったからというのではなく、ならないように研究している。
そして、毎日それらの薬を飲んでいる。なったから飲むのもあるが漢方薬はならないようにも飲むことができる、
これが新薬と漢方薬との大きな違いである。

心臓を動かしている心筋に必要なのは栄養と酸素なんだ。それと、血管中に血栓を造らないようにする。
これが非常に大事なことである。
栄養は食事が主だが酸素を運ぶのはなかなか難しい、新薬では先ずその作用は期待できない、
しかし、生薬は元々酸素を運ぶ能力があるし、その中でも丹参はその最たる生薬といえる。
それに、田三七人参は血液をサラサラする作用と血栓を造りにくくする作用に優れている。
これらを他の薬方と一緒に飲むことによって私の心臓は元気に動いている。

年齢に関係なく若い人でも狭心症や心筋梗塞、動脈瘤、大動脈解離などを起こしている。
なってからでは遅いので、ならないように未然に防ぐことはできないのかな?
しかし、漢方薬の良いところは未然に防ぐことができるということです。

さて、狭心症、 心筋梗塞ってどんな病気?この病名はよく聞くけど実際はよくわかっていないようなので一応説明します。

ある書物によると
*狭心症とは冠動脈が動脈硬化によってできたプラーク(血管内部に脂肪や石灰などが溜まり
瘤のように膨らむ状態)によって狭くなり、血液の流れが悪くなって、酸素の供給が不足するため
一時的な胸の痛みや圧迫感などの発作が起こる。
また、血管壁に動脈硬化が原因でできたプラークが破裂し、それを修復しようとして
血小板が集まって血栓(血の塊)をつくり血流をさらに悪くする。
症状としては、胸の奥の何とも言えない痛みや圧迫感が起こる。

*心筋梗塞とは冠動脈のプラークが破裂してできた血栓により、血管が詰まり、
心臓の筋肉(心筋)に血液が行かなくなって心臓が壊死する病状です。

*狭心症や心筋梗塞の原因になるといわれる動脈硬化とは
 本来血液がスムーズに流れるように、弾力性に富み、内壁は滑らかです。しかし、
高脂血症や肥満、加齢、ストレス、活性酸素の増加などによって血管壁が硬くなり、
またプラークなどによって血流が悪くなってくる状態を言い、このようになってくると、
冠動脈に限らず脳動脈、腎臓動脈も悪くなり大動脈瘤、大動脈解離などの原因にもなります。

まぁ、狭心症や心筋梗塞に対しては降圧剤をはじめβ遮断薬、カルシウム拮抗剤、血管拡張剤など
いろんな薬品が開発されていますが、未病を防ぐためには利用できません。
いったんそのような状態になればかなりの種類の新薬が出ます、
確かに心臓機能を調整したり、血管を拡張したりと作用はありますが副作用もそれなりに多いです。

毎日の食事などに注意を払っても現在の食事環境ではこれらを未然に防ぐことは非常に困難な状況だと思います。
スーパーマーケットなどに行って見てみると、食材よりも出来合いの食品がものすごく多いのにはびっくりする。
いわゆる超加工食品といわれているものなんだが今これが糖尿病、高血圧、高脂血症、
黄斑変性症、網膜症などの原因になっていると海外で問題になっている。
食品の中でも、塩、油、砂糖のバランスがよく取れている食品がよく売れるといわれている。
それに添加物がしこたま混入されている。まぁ、この傾向は収まらないだろう。
だから、できるだけ素材を生かした手料理を造ることが大事なことだ。
それに、病院では言わないが活性酸素の害が極めて多いと思う。
コロナウイルス、戦争、災害などが一緒に襲来している。いまだかってなかったような事態に入っている。
今までよかったものが次々とダメになっていく。まさに、混沌とした状態が続いている。
こんな時代を生き抜いていかねばならない。また最近では著名人の方が心臓病や血管障害で亡くなっていく
記事をよく見かける。
私もこんな状態にはならんように普段から食生活には気を付けている。
幸いにも私は漢方を学んでいるので、心臓、脳、肝臓、腎臓などを健康に保つ生薬を飲んで健康に暮らしている。
生薬の中でも特に毎日使用しているのが丹参と田七人参なのだ。

丹参について:漢方生薬は元々酸素を運ぶ作用があるが、その中でも丹参は特別多く運ぶといわれている。
         中国では心臓病や脳血管障害によく使用している。 冠心二号方という薬方

田七人参について:①冠状動脈の血流量を増加して心臓機能を強化する
              ②毛細血管を拡張させ、血圧を下げる
              ③血栓の原因となるプラークを除去する
              ④血液中の活性酸素を除去する
              ⑤肝臓の血流量を高め肝機能をたかめる
              ⑥抗炎症作用と鎮痛作用が強く傷や障害箇所を早く治癒するように働く
              ⑦血液をサラサラさせる反面、止血にも優れており相反する作用を
                 持つ不思議な人参 


Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 12:40Comments(0)あうん堂の考え方

痛みについてのその後の研究

2024年01月20日



(よくわかる黄帝内経基本としくみ)秀和システムより

この本は今から約2500年ほど前に時の皇帝と薬師との問答集ということらしい。
この内容は、「素問」・「霊枢」という内容に分けて著されているようだ。
「素問」・「霊枢」もそれぞれ研究者によるその本が出版されている。
鍼・灸を学んでいる人にとっては経絡は絶対に必要な学問であるが、その原典はここにある。
それから脈診、病気の始まり、終息のなり方、実生活における養生のやり方、
それから人の一生、細い人生の道を無事に渡り終えるための人生訓など、
男女の生長老衰(女性は7歳刻み、男性は8歳刻みで体の様子の変化が書かれている)
普段何気なく口に出している事もこの中に書かれていることが多いようだ。
読んでいくにしたがって、人の体、病気の発生、終息とその過程など実によく詳しくとらえているなと
感心する。
人の体の変化や一生を通じての人生の養生訓というような書物と考えてもよい。
貝原益軒の「養生訓」もよく似た表現をしているところがあるので彼も読んでいたと思われる。

私もおくばせながら最近この本をよく読んでいるのだが。その中で痛みについての記述がある。
痛みの出現とその意味するところ、じっくり読んで考えると今の実生活にも当てはまることが多いのに
気付く。その中に「気通じざればすなわち痛む」という文言がある。
これは何を意味しているのかな?
反対に考えれば「気通ずればすなわち痛まず」となる。
よく研究しているとその意味するところがうっすらと判ってきたような?。

最近は痛みも出る部所によっていろいろと病名が付けられている。
最近は、リウマチとか線維筋痛症とか原因のわからず痛む病気が多い。
研究者はその原因を突き止めようと研究はしているだろう。
その反面、痛み止めという新薬も多く開発されている。
ただ痛み止めを飲んで痛みを抑えたところでその原因成るものは全く分からない。
鎮痛剤、免疫抑制剤、抗炎症剤そのような新薬を与えてその場をしのいでいる、
が根本的な治療にはなっていない。
痛み止めをすぐに飲むとその原因となるそれまでの経緯が全く判らなくなってしまう。
がそれは仕方がないな。

私なりに研究しているのだが、痛みというのは組織の最終的な絶叫なのかな?
そうなるまでに何かの声を出しているのでは?と考えるようになってきた。
組織が痛みを発するまでに何かの声を出している、何かの信号を発しているのでは?
と思うようになってきた。
この信号に気づくか気づかないかでその後が大きく分かれてくるのでは?
今は、その組織が発する信号を研究している。
これが「気通じざればすなわち痛む」と大きく関わってくるのかな?
この研究は私にとって非常な興味を持っている。
この考え方は、病院勤務時代には全く思わなかったことなんだが
漢方を学んできて初めて気づき始めたことだなんだな。
研究がすすんだらまたお話ししよう。



Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 12:00Comments(0)痛みについて

11月26日の記事

2023年11月26日

心の痛みと体の痛みを克服する、すなわち人生そのものだな そういっても過言ではないだろう。
それぞれの痛みを持っている人、その両方の痛みを持っている人、人それぞれだが、
自分では解決できないほどの痛みを抱えている人も多いのも事実なんだ。

病院を退職して漢方薬を選んだのにも理由がある、漢方薬局を始めていろいろな病状の人々と接してきて、
心の痛みと体の痛みほどつらいものはないと私自身も含めてそのように感じた。
この痛みというのは人にはわからないし数値にも出ない、
しかし、他のいろいろな病気で悩まれている人もなんと多いことか、つくづく病気の辛さを実感した。

いろいろ研究してきたが、漢方には新薬のように痛み止めというようなものはない。
しかし、それなりに使うものはたくさんある。その組み合わせの妙味なんだと思う。
「気通じざればすなわち痛む」という言葉がある。二千数百年前の黄帝内経に書かれている言葉なんだ。
今やっとその意味が読めてきた。

人の体には三つの大きな要素がある。気血水の三要素である。
三つの言葉に分けているが決して独立したものではない。微妙に絡み合って体の基礎をなす。
人の体はこれのバランスにあるといっても過言ではない。それらの微妙なバランスが破れて、
人が不調を訴えるに陥った場合に痛みとしてあらわれてくる。
心の痛みになって我慢できなくなってくると安定剤に頼ろうとする、
体に痛みが来ると鎮痛剤に頼る、
実際安定剤も鎮痛剤もよく効く、しかし、どちらも根本的な解決方法ではない。化学薬品特有の
副作用が出てくる。
これらの副作用でその結果どのようになっていくか、いやと言うほどその結末を見てきた。
これでは幸せにはなれないな、ただ、薬の力を利用して逃れているだけだな。

痛みは信号なんだ、心の痛みや体の痛みは、どこかの不調を訴えている。
この痛みに耳を傾けるようにせねばならない。
そして、その原因がどこから来ているのか突き止めなければならない、
自身だけのものなのか、人からのものなのか、最近は複合的に沢山の事象が絡み合って
いるので、一人で解決しようとしてもなかなか難しいことが多い、
そこで薬に頼ろうとするのだが、やはり、根本的に良くなっていくためにはじっくりと
構えて治していかねばならない。それを化学薬品で早急にしようとするとどうしても
歪みが出てきてしまう。
私は、化学薬品を否定はしない、早急に取り除かねばならない状態の時も多分にあるので
それはそれで必要である。しかし、早急が去った後はじっくりと治していかねばならない。
その使い分けが大事である。
化学薬品をずっと飲んで痛みを抑えてきても根本的な解決にはなっていない。
何かの時に再び出てくる。
根本的な解決にはやはり、自然生薬が必要だと思う。長年の経験で確信した。
痛みの信号がなくなってこそはじめて病が治っていく。病気とはそのようなものなんだな。

私も若い頃は無理をしてきたので体の痛みに悩み、齢がいくと体の痛みと心の悩みがやってきた。
人生ってこんなものなんだろう。しかし、これに打ち勝っていかねばならないな。

「気通じざればすなわち痛む」故人は素晴らしいことを言っていたな。

いろいろな病気がある中でも、私も悩んでいる「心の痛み」と「体の痛み」、
それと「咳の辛さ」についてさらに研究を進めていこう。

[心の痛み、体の痛み」と「咳の辛さ]に悩まれている人が少しでも良くなられて、
そして、楽になられて幸せな人生を歩まれますように頑張りたいと思っています。

Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 21:30Comments(0)

狭心症と心筋梗塞を考える

2023年08月01日




最近お客様から狭心症薬について尋ねられた。
その人は狭心症になられて病院でミニトロテープと飲み薬で硝酸イソソルビドというものを処方されているということなんですが、
あまり効かないのと浮腫みが出てくるので、薬の変更を依頼したということですがいっこうに変更してくれないのは何故なんだろうと質問された。
それはおそらく変更する薬が無いのだろう。
冠状動脈の狭窄部位を一時的に拡げるのがニトログリセリン錠であったり硝酸系のものなんだ。
しかし、ジェネリック薬品はどこのメーカーにしてもあまり変わりはない。
これらの硝酸系の血管拡張剤なんだけれども、確かに狭窄している部位を拡張する作用はある、しかし、
時間が来るとまた狭窄してくる、ただ狭窄と拡張の繰り返しだけなんだ。
しかし、いろいろ心臓について研究していくと、心筋に必要なのは酸素と栄養なんだ。
充分な酸素量と栄養を心筋に送ってやらねばならない、ただ拡張するだけではその機能を果たすには不充分と思う。

さて、私の病院勤務時代にも狭心症から心筋梗塞になって亡くなっていった人を多く知っている、私の親父もそうだった。、
当時は中医薬学の勉強をしてなかったので、病院での治療では仕方ないのかなと思っていた。
しかし、漢方薬を学んでいくといろいろと別の見方があることが解ってきた。

私自身も冠状動脈のひとつに石灰が溜まっているということで、心臓カテーテルで石灰を取る手術をした経験がある。
放っておくと血液が行かなくなり心筋がやられる、狭心痛は無いので取り敢えず血液サラサラのアスピリン製剤を処方されたが、
こんな薬は怖くて飲めないなぁ~。
今解っているだけでもいろいろ副作用もあるし、ある文献によるとその内に血液がサラサラではなくてドロドロになるということだ。
ということで私は血液サラサラには田三七人参末を飲んでいる、これも血液サラサラの優れものだ。
では心臓に対してはどうしたらよいのか。何か漢方薬で良い物はないのか?
漢方薬では丹参という優れものがある。丹とは丹頂鶴の丹で赤い人参ということらしい。
これをしらべてみると、心筋に酸素を送る能力があるということが解った。
中国、台湾ではこの手の病気に必ずと言っていいほどこの生薬を使用している。
薬方名は冠心二号方という薬だ。現在狭心痛のある人は硝酸系の薬とこの漢方薬も飲まれることをお勧めします。
心臓だけではなしに脳血管にも働く優れものです。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 21:11Comments(0)最近思うこと

腎臓病・糖尿病性腎症と人工透析の間

2023年07月20日


(図はネットより拝借)
人工透析に入る人は年々増加している。
最近の傾向を見ていると慢性腎不全、糖尿病性腎症などその他の理由で人工透析に入る人が多いように思う。
以前糖尿病の研究会での話だったが、きっちりと病院で言われたとおりに食事や薬を飲んでいてもその内の70%位が人工透析に入ってしまう、と言われていたな、

血糖降下剤を始め降圧剤、抗血栓薬、造血剤、電解質バランス、血液さらさら、免疫抑制剤など数多くの新薬を駆使しているものの、ついにはしなければならないような状態になってしまうのは何故なのか?私としては非常に疑問を感じる。

さて、今から約5年ほど前に来店された高齢の女性が言われるには「後数か月から一年以内には人工透析に入る」と病院から言われたということだった。その女性のご主人も過去に人工透析になって早くに亡くなられたと言われていた、それで、人工透析だけはやりたくないとのことで
漢方生薬を希望された。それで、病院での検査資料などを見ながら漢方薬を飲んでもらうことになった。
あれからもう5年になるが二週間ごとにずっと薬を取りに来られている、体調も良く検査結果もよいとのことだ。

たくさんの化学薬品と天然生薬での漢方薬との臓器に働く作用の違いを考えさせられている。もちろんのこと、食事内容もアドバイスし守ってもらっている。ただ単にKaやNaイオンだけではなしに腎に帰経する食事での漢方的な注意がある。これは漢方独自の食事療法なのだ、これらを守って頂いて始めて腎臓が生き返る。まさに医食同源なのだ。
また、一旦は人工透析に入っている人も機能をもう一度よみがえさせるのを期待して、またそれ以上悪化させないように漢方薬を飲まれている人もおられる。
漢方生薬にはそれだけの力があるようだ。腎臓もそうだけど肝臓もまた漢方生薬の方がいいようだ。昔から肝腎要と言われるがここをしっかりさせるにはやはり天然生薬がいいように思う。長年見ていてそのように思うし、それは結果に出てくるのが何よりの証拠だと思う。
現在腎不全のひと、人工透析を言われている人もあきらめないで、いま一度漢方薬をお試し下さい。
Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 06:00Comments(0)あうん堂の考え方